2016年 ディプロマ取得 依田 優子 さん

FGAを目指したきっかけ

私は、FGAを取得する以前から宝石に携わる仕事をしています。
FGAの知識が無くても「ある程度」の事は知っているという状態でした。私の携わる仕事はお客様から「何の石か」という事を聞かれる事が非常に多く、また石の特性を知らないと大変大きな失敗につながる危険のあるものです。
ある程度知っているという状態では、天然か合成かの違いや、処理、未処理の違いをお客様に説明する事が非常に困難でした。そして「ある程度知っている」という状態では、お預かり品等に対して責任を持った加工が出来ないという事に気づきました。

FGAの勉強

仕事上必要性は感じていましたが、やはり仕事、家事育児、勉強を全てこなすという事は非常に困難でした。その点ではやはり通学にして良かったと感じています。週1回は強制的に勉強しなければならない日が設けられ、先生の経験に基づく様々な話を聞き、石を観察する機会が本当に沢山あり、通信では自分でやり遂げるという事は難しかったと思います。先生の細やかなサポートや、励まし、個々に苦手な点をみてアドバイスを頂けるという環境はすごく恵まれていたと思います。また、クラスメートと自分の疑問に思う点について討論したり、意見交換をする、お互いに大変な事が分かっているので励まし合う事も出来ました。

ロンドンでのFGA授与式にて
(中央が依田さん)

FGAを目指す方へ

FGAを是非目指して頂きたいと思います。出来る事ならやはり通学を選んで頂いた方が、頭で理解する知識だけでなく五感を全て使って得た知識になります。
なぜ宝石が美しのか、何千年も人々を魅了し続けるのかを知り、説明出来る様になるとともに、地球の長い歴史の中で長い長い年月をかけて育まれた宝石をジュエリーとして使用出来る最高の時代に生きているという事を実感出来ると思います。
現在日本の宝石業界では、以前の私の様に「ある程度知っている」という人が多く働いています。
私はFGAとして正しい宝石の知識を発信していくべきだと考えています。そのような仲間が増えてくれる事を期待しています。