ジュエリーデザイナー 市川 和彦 さん
全日制学科卒業
パールジュエリーコンテスト最優秀賞受賞
JJAジュエリーデザインアワード
優秀新人賞受賞
卒業後はフリーで作家活動を展開
会社を辞めてこれからの人生をかける
もの作りが好きで、大学では工業デザインを専攻していました。就職してからは文具、事務用品の専門店でオリジナル商品の企画とデザインの仕事をしていました。しかし、役職があがるにつれて、管理業務が中心になるようになり、なんとなく満たされない思いを抱いていました。
ある日、家の近くにオープンしたアンティークジュエリーの店を見に行ってから、ジュエリーに興味を持つようになり、展覧会や都内のショップなど見て回るようになりました。それが高じて自分でジュエリーをデザインしたり作ったりしたいと思うようになり、ジュエリーの学校で勉強することを決意しました。
私の場合、会社を辞めてこれからの人生をかけるわけですから、学校選びは慎重に行いました。退職する1年前から資料を集め、比較検討していましたが、学院の先生や卒業生で組織された「ピクシスの会」の展示会を見る機会があり、そこに展示されていた作品のアンティークにも劣らない精緻な技を見て、クラフト学院への入学を決めました。もちろん授業内容がデザイン、制作、講義などバランスがとれていたことも理由のひとつです。
学院の授業はとてもなごやかな雰囲気ですが、毎日がとてもエキサイティングです。授業のたびに新しい発見があります。学校で教えてくれることは基本的なことではありますが、どれも明日すぐ使える技術ばかりです。失敗もしばしばありますが、その失敗の中にも学ぶことがあります。ある先生から言われた「ワックスは盛ったり削ったり自由なのだから、失敗はありえない。あるのは妥協だけだ」という言葉は今では私の座右の銘です。学院で勉強を始めて半年ほどで応募した、パールジュエリーデザインコンテストで最優秀賞をいただくことができました。これも授業内容の濃さを物語るものと思っています。
学生へのアドバイス
先生方は丁寧に教えてくれますが、それ以上に学ぼうという意思をしっかり持つことが大切です。職人の世界では何気ないことに実は意味があったりします。その人の何十年かの経験の中でたどり着いたベストのやり方が目の前にあるわけですから、そのつもりで見ましょう。
パールジュエリーコンテスト最優秀賞
「ビーナスは海の泡から生まれた」